ちーちゃん、ごめんやで?
- kurodanoshirodano
- 2020年6月2日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年7月18日

喧騒が遠のき
宇宙基地を活動させる様々な
動力の音もここには届かない
静かにモニュメントを伝う
水音だけが響いている
静まり返った展望台
窓の外には美しい輪を携えた
巨大なガス惑星の
土星が浮かんでいる。
その土星に反射する
遠く太陽からやってきた光が
頼りなく差し込む
フロアにあるベンチには
千早がうつむいて座っている
その隣で所在なさげにしている美希。
ちーちゃん、ごめんやで?
んとね
あのー
伊織が言うてたんやけどね?
あの
わたしら艦隊の子ぉらはね?
あの
世間のあの~、
同い年ぐらいの
中高生の女子とはねー、
あの~、違うんやてぇ。
あの
普通のな?
女の子らはな?
あの~・・・なんて言うかなぁ?
わたしらはな?
宇宙に訓練に行くたびに
恋愛抑制剤飲んでたりな?
あと、あの~
テロリストは
ぶっ殺していいとかいう権限を
与えられてたりするけどな?
あの、普通の女の子は
そういうのは無いワケよ。
な?
あのー
だからね、そのー
普通の・・・子ぉらは、
っていう・・・のはその、
例えば草食動物の
群れとかみたいにな?
あのぉ、女の子グループの、
なんか色々ルールとか、
そういうのをな?
あんのやて!
・・・って伊織が
言うてるんやけどな?
わたしは分かれへんからな?
その・・・普通の、
中高生の女子はな?
男の子より弱いしね?
男子の目ぇもあるし・・・
そういう諸々でね?
そのぉー
わたしらとは違うルールが、
あるらしいんやけどな?
そういうなんていうの?
あのぉ~
普通の女の子、女子の、
心の機微みたいなんがね?
あんまり艦隊の女子には無い!
って言うんやけどね?
伊織がな?
そやけど
そんな事言われても
わたしらはこれが普通やと
思ってるからね?
そやからその・・・
・・・
艦隊の外から来た子ぉにね?
どう接したらいいか
わからんのよ ――――― 。

まだ千早が艦隊付属校の
3年B組に来て間もない頃のお話。
ヽ(・д・)ノ